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総太先輩は困ったように苦笑いをする。
「いつの間にかそんなおねだり上手になって…。大丈夫、帰す気なんてさらさらないから。それにそんな事言われたらとてもじゃないけど帰せない。」
顔が段々近づいてきてキスされる。
今度は深い深いキス。
「ンッ…フゥ…。」
音をたてて唇を離されると僕はボーっと総太先輩を見つめて問いかける。
「いつまで仕事忙しいんですか?」
「わからないな。多分今月中は忙しいかな。」
今月中って…今月始まったばかりじゃん。
我が儘かもしれないけど、また会えなくなると思うと寂しくて肩に顔を埋める。
「恭?」
「……また暫く会えなくなるんですか?僕…寂しい…。」
こんな事言ったら困らせちゃうかな?
でも黙ってる事なんて出来なくて…
「恭、手出して目瞑って?」
「へ?」
「早く。」
手…?なんで?
総太先輩の首から腕を解いて両手をだすし目を閉じる。
なんかひんやりと冷たい物が手の上に置かれた。
なんだろ?
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