宝物

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僕が唖然としていると唇を指で撫でられる。   「嫌か?」   …ずるい。 総太先輩に見つめられて、唇まで撫でられたら嫌なんて言えないの知ってるくせに…。   「嫌じゃないです…。」 「良かった。」   嬉しいのか少し声が弾んでいた。 でも総太先輩もきっとわかっていたはず。 僕が断れないって事を。   「じゃ早く中に入ってよ、俺達の部屋に。」   僕達の…部屋?   「総太先輩、総太先輩!!」 「なんだい?」 「僕達の部屋って?」 「だって合い鍵も渡したし、いつでも来てくれて構わないし…俺達の部屋だろ。」   まるで当たり前の事のように言う総太先輩。 フフ…嬉しい。 自然と笑いが零れる。   「?急に笑顔になってどうした?さっきまで顔赤かったのに…。そんなに俺にお仕置きされるのが楽しみか?」 「えっ!?ちがっ…ってなんで僕お仕置きされるんですか!?」   なんで僕お仕置きされなきゃいけないの!?
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