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そんな中を青い瞳で辺りをキョロキョロと見回しながら歩く、170cm程の身長で、かたそうな髪質をした金髪の少年がいた。
王立魔法学院の制服を着込み、ネクタイの色が青のことから新入生であることが見て分かる。
また、少年のやや後ろには、腰に一本の剣をさげ、大きな黒い瞳ではぐれないように少年を見つめながら歩く、茶色の髪を肩程で切り揃えた150cm程の小柄な少女がいた。
髪には蝶の形を模した髪留めをつけており、少女も王立魔法学院の女子の制服を着ていて、少年と同じ青いネクタイをしている。
「なぁステラ!あれ美味そうだぞ!?買って食べようぜ!」
ステラと呼ばれた少女は、呆れた様子でため息をついて少年に言う。
「入学式の後じゃないとダメだってば。
アレスの気持ちもわかるけど露店は逃げないから。ね?」
アレスと呼ばれた少年は、ステラの言い分につまらなさそうに口を尖らせる。
「……入学式、サボっちゃおうかな」
アレスの言葉に、ステラは慌てて止めようとしたが、それより先に大きな笑い声が響き、それに驚かされる。
「あっはははは!入学式をサボるってか!
いいねいいね、俺はそういうの好きだな」
2人が驚いて笑い声のした方を向くと、アレスたちより少し年上に見える少年が腹を抱えて笑っていた。
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