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その背中を見送ると、ガルシアは縋るような目で１年生たちに切実に頼んだ。
「頼むからお前たちはあぁならないでくれ……」
肩を落とすガルシアに、１年生たちは苦笑するしかなかった。
「あの、ゼロ先輩が言ってた新入生クエストってなんですか？」
ガルシアの前にいる男子学生の問いに、ガルシアは気を取り直して答える。
「来週１週間かけて行われるお前たち１年生が初めてする実地訓練、クエストだ。
クエストは基本的にその学年のみで行われるものだが、このクエストは全学年で行われる。
それぞれの学年から２名ずつ、６名でパーティーを組んでクエストをこなしてもらう。
最初だから慣れるためだと思ってくれ」
「つまり先輩たちに要領を教えてもらうってことですか？」
１人の女子生徒の質問に、ガルシアは頷く。
「そうだ。
この新入生クエストでのパーティーのメンバーは基本自由だ。
しかし、お前たちは先輩に知り合いがいないことも多いだろう。
だから、まずは当日までに１年生同士で２人１組を作っておくように。
その後余裕があれば、２年生、３年生に自分たちと組んで欲しいと頼んでおいても構わない。
質問はあるか？」
ガルシアは講堂を見渡し、質問がないことを確認するように頷いた。
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