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それから週がかわり新入生クエスト開始の日の朝、1年生たちは講堂に集められていた。
「まず、すでにパーティーの決まっている者たちは前に来なさい」
学年主任の教官の言葉に、アレスとステラはのろのろと前に出る。
2人の他にも5組の生徒が前に出て、教官の説明を受ける。
「お前たちとパーティーを組む上級生を確認したい。
この紙に記入してくれ」
そう言われて渡された紙を見て、アレスはステラに尋ねる。
「そういえば俺、2年の先輩のことって聞いてないな。
ステラは聞いてるか?」
「ちょっと待って。
昨日カレル先輩からメールがきたから」
ステラはそう言って、生徒手帳のメール機能を開く。
『FROM:カレル
新入生クエストの2年生のこと教えとくな
アイナ=ジークハルト
学籍番号102013
槍術科
地属性
カタリナ=ローグ
学籍番号104091
銃火器科
水属性
この2人だ。
2人とも女子だからな』
「女子の先輩なんだな」
「うん。わたし1人だったらって、ちょっと不安だったから安心したよ」
ステラは嬉しそうに微笑んで書類に書き込み始める。
それを書き終えると、2人は4人の上級生の名前を書いた書類を主任教官に渡した。
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