初集合6人のパーティー

13/23
前へ
/689ページ
次へ
すると、教官はそこに書かれた名前を見て目を細めた。 アレスは教官の様子に不安になって尋ねる。 「あの、何か問題でも? ……やっぱりカレル先輩とゼロ先輩ですか?」 「いや、そんなことは……大いにあるな。 しかし……ふむ……。 お前たちには、今回の中で最も難しいクエストをやってもらおうか」 「「えぇ!?」」 2人は同時に悲鳴にも似た声をあげる。 「ん?お前たち、何も知らないでこのパーティーを組んだのか?」 教官がキョトンとして尋ねるが、2人は訳が分からず首をかしげることしか出来ない。 そんな2人の様子に、教官は肩をすくめる。 「カレルたちの仕業か……。 まぁいい、色々教えてもらってきなさい」 「……やっぱりハズレだったみたいだね」 ステラがボソッっとぼやくと、教官は苦笑した。 「ある意味でハズレで、ある意味でアタリだ」 「わけわかんないですよ……」 アレスは肩を落とし、教官から課題の書かれた紙を受け取る。 「お前たちはもう出発していいぞ」 「「……はい」」 力なく返事をして、2人は講堂を後にした。 カレルたちとの待ち合わせ場所は中庭で、そこにはすでにカレルとゼロの姿があった。
/689ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70113人が本棚に入れています
本棚に追加