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その少年は180cmはある長身で、上着のボタンを外し、ネクタイをせずにYシャツを外に出してラフにアレスと同じ制服を着崩していた。
瞳は茶色で、左耳に白い石のついたピアスをつけ、短く切られた髪の色は赤くその髪をツンツンと尖らせて先端を空に向けている。
そして腰には、ホルダーにおさめられた2丁の拳銃があった。
アレスとステラがキョトンとして見つめていると、その少年の後ろから、全体的に20cmほどの長さの白銀の髪で右目が隠れた少年が現れた。
少年は切れ長の左目にある赤い瞳で、赤毛の少年をジッと見つめている。
銀髪の少年は赤毛の少年と同じくらいの身長で、赤毛の少年とは対照的にきっちり制服を着込んでいる。
そして、首にはアレスたちとは違い赤いネクタイをしており、腰に一本の長刀を差していた。
「カレル、笑いすぎだ」
銀髪の少年は無表情で淡々と、赤毛の少年に向かってそう言った。
「悪い悪い。でも入学式をサボろうなんて笑うしかないだろう、ゼロ」
カレルと呼ばれた赤毛の少年は、腹を押さえて笑いを堪えながら、銀髪の少年をゼロと呼んで肩をポンポンと親しげに叩く。
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