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アレスとステラはポカンとその様子を見つめるしか出来ない。
それに気付いたカレルは、目尻にたまった涙を拭いながら尋ねてきた。
「そのネクタイの色は新入生だよな?」
「え?あぁ、そうだけど……。
あんたたちは?」
アレスが尋ね返すと、カレルは相手を緊張させない無邪気な笑顔でニカッと笑った。
「俺はカレル=ラーズバート。
銃火器科に在籍する3年だ。
ほら、ゼロも自己紹介してやれよ」
ゼロは頷き、無表情で淡々とした口調で名乗る。
「ゼロ=リンケンス。
刀剣科の3年だ」
2人の自己紹介を聞き、ステラが一歩前に出てアレスに並ぶ。
「3年生の先輩でしたか。
わたしは刀剣科のステラ=マグナスです」
続いてアレスが自己紹介をする。
「俺はアレス=ラディッシュ。格闘科だ。
で、なんで入学式サボるのがそんなにおかしいんだ?」
アレスの問いに、カレルはクックックッと笑いを噛み殺しながら答える。
「俺たちの世代でも入学式サボったやつらがいるんだけどな、そいつらその後すげぇ大変だったんだよ」
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