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ステラも状況は把握出来ていなかったものの、アレスと同様にIDカードをしまった。
すると、前方から厳つい顔だちで、ごつい体をした40歳ほどの人相の悪い男が走ってくるのが視界に入ってきた。
そして、アレスたちの5mほど手前で立ち止まり、あたりをキョロキョロ見渡し始める。
アレスとステラがポカンとその様子を見ていると、男と目があってしまう。
「おい、お前たち!
ん?新入生か……。まぁいい。
お前たち、赤毛のツンツン頭と、片目を隠した銀髪の男たちを見なかったか?」
アレスとステラは内心ドキッとして、その動揺を悟られまいとブンブンと首を横に振る。
「そうか……。あのバカどもどこに行った!?」
男は鬼の形相で怒りをあらわにしてあたりを見渡す。
「あの……、あんた誰……?」
アレスがびくびくしながら尋ねると、男は2人に向きかえ、咳ばらいを1つして名乗った。
「ワシはガルシア=カーランド。
王立魔法学院で格闘科教官を務めている」
「「教官!?」」
アレスとステラは大きな声をあげて驚く。
2人はガルシアのことをその筋の人だと思っていたからだ。
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