寂しがり屋と恋心

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新入生クエスト2日目の朝、アレスは日が昇ってすぐに目を覚ました。 前日は結局、かなり魔力を消費したため夕食をとった後すぐに寝てしまったためだろう。 そのおかげか寝不足ということはなく、目覚めもバッチリで体も軽い。 「さて……、早く起きたし昨日の復習でもするかな」 そう呟き、アレスは着替え始める。 着替えながら前日ゼロに言われた言葉を思い返す。 『発動できただけでは意味がない。 使うことが出来て初めて習得になるんだ。 今のお前みたいに調子に乗っていればすぐに死ぬぞ』 「せめて先輩たちの足手まといにならないようにしないとな!」 アレスは頬を両手でパンパンと2つ叩くと、気合いを入れて部屋を出た。 すると、部屋を出たところでステラにばったり会った。 「……アレス、ずいぶん早起きだね?」 同じ時間に起きているステラも十分早起きなのだが、孤児院にいた頃から朝食を作ったりと早起きだったので、そこにツッコミはいれない。 「昨日早く寝ちゃったから、目が覚めちゃったんだよ。 だから、昨日の復習でもしようかと思ってさ」 「あ、わたしもそうしようと思ってたんだ。 一緒にやろうよ」 アレスはステラの申し出に頷いて、2人で庭に向かった。
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