運命の出会い

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冷たい目でなんてこと言うんだろう。 (……ダメだ、このままこの人たちと話していると、怒りが抑えれなくなってしまう) 私は子どもに目線合わせ、問うた。 「ねぇ……君はどうしたい?」 子どもは困惑していた。それは当たり前の反応だだろう。 実の親ではない私と暮らしたいかという質問を私が子どもに問いかけているのもあるだろうし、彼自身まだ幼いから親の愛情に触れていたいはずだからだ。 (でも、こんな家族でこの子は幸せになるはずがないよね。 ……下手するとまた捨てられるか、それ以上のことになってしまうかもしれない) そう思うと、私は自然と言葉をだしていた。 「そういえば……君、名前は?」 「如月……恭介」 「そう……ねぇ恭介、最初は不安だろうし、寂しいかもしれないけど……私と一緒に行かない?」
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