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恭介の体はピタッと止まり、私の目を見てきたので私も彼から視線を逸らさなかった。
彼は手を震わせながら、でもたしかに私の手を握ってくれた。
(小さな手……きっと食事もまともには食べさせてもらえなかったんだろう)
改めて分かった。
――彼がどれだけ栄養を取れていなかったのか。
――どれだけ苦しい生活をしていたのか。
私は恭介の『元』両親の方を見た。
「こういうことなんで、私が恭介を育てます」
はっきりと両親に向かって言ってやった。
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