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それから私と恭介は家から出て、私が働いているギルドを目指すことにしたが、今日は宿に泊まることにした。
翌朝私達はギルドに向かい出発した。
音速移動で行ってもよかったが、距離が離れすぎているからやめて、今は恭介と並んでゆっくりと歩いてる。
「……え…………ない」
「ん? どうしたの恭介?」
私は屈み込み、恭介の目線にできるだけ合わせた。
「名前……まだ聞いてない」
「あれ? 私言ってなかった?」
私が尋ねると恭介は頷いた。
「あ、あははは。 ごめんね、私は花宮 音音【はなみや ねおん】だよ。 改めてよろしくね恭介」
「……よろ……しく」
(やっぱりまだ慣れないし、辛いよね。 でもいつかこの子が……恭介が心から笑えるようになりますように)
私はそんな思いを胸に抱きながら、恭介と握手をした。
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