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私は声を能力で可能な限り小さくした。
それから数分間、私は泣きつづけた。
「ふぅー、ただいま。 久々に葵の家来たから場所忘れてたよ」
落ち着き部屋に戻ると、恭介が走って私に寄って抱き着いてきた。
(え? え? どういうこと? 私がいなかったから寂しかったのかな?)
私は少し期待に胸を膨らませながら聞いた。
「どうしたの? 恭介」
「……紅葉ちゃん、怖い」
(あー、寂しかったとかじゃなかったのか、ちょっと残念だな)
「葵じゃなくて紅葉ちゃんが怖いの?」
「音音、お前失礼だな」
葵がすかさず突っ込んできた。
仕方ないじゃん、だって私的には葵の方を怖がると思ったんだもん。
「……まぁいい、音音私が教えてやる」
葵がにやけ顔で寄ってきて、耳打ちしてくれた。
…………笑い事じゃないと思うけど、葵はよく笑えるなぁ。
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