17人が本棚に入れています
本棚に追加
数日後恭介の傷も癒え、前にできなかった練習をし終わった時だった。
「……恭介二人近づいて来てる。警戒しときなさい」
練習終わりのため音音は能力を発動したままだった、だから遠くから二人分の足音が聞こえた。
二人が住んでいる森は滅多に人が来るところではない、来るとしたら突然訪問の葵か、自殺や失踪しようとする人が来るくらいだ。
だがどれも『一人』で来る、今回のように『二人』で来たのは初めてのこと、だから音音は恭介に警戒するように指示を出した。
恭介は音音の指示に素直に従い警戒体勢をとった。
迷い人か、何かの悪事を働き逃げてきた者達か、はたまたそのどちらでもないか、それを見極めるため二人は動かず、足音の正体が現れるのを待った。
足音の正体は若い男女だった。
最初のコメントを投稿しよう!