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若い男女は人が居るとは思っていなかったのか、音音と恭介を見て驚いていた。
しばらく四人の沈黙状態が続いた。
最初に言葉を発したのは若い男だった。
「あなた達二人は能力者か?」
男は周囲を見て、木々の倒れ方などから推測し質問した。
「だとしたら何かしら?」
音音は警戒を更に強め、不快感たっぷりに言った。
「そう怒らないでほしい。俺達も能力者なんだ。ある目的があって旅をしている」
「ならあなた達の目的を教えて。それが納得のいくものなら警戒しません」
音音は今はあなた達を警戒していると、遠回しに伝えた。
「……分かった。言おう」
相手も警戒は解いてほしかったため、渋々ながら説明を始めた。
「まず俺と隣にいる女性は『能力者』ということだけで周りから差別された」
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