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音夜が扉を開け、二人で部屋に入ると、前に音の能力の使い方を教えてくれ、死んだ母親と親友と言っていた葵の姿と、見たことがない歳老いた男性が居た。
「随分遅かったなじゃないか黒風」
葵は音夜に満面の笑顔を向けて言うと、音夜は冷や汗が止まらなくなった。
子音は葵の笑顔に恐怖を覚えつつ、音夜がこんなに冷や汗をかくのを見たことがないので何が起こるのか不安になった。
「……まぁ音夜は後でいい。お前のことだ、大方道に迷いかけたんだろ。それよりも今日は子音、お前に用件がある」
前に会った時と雰囲気が違うのを察し、子音は背筋を伸ばし、表情を引き締めた。
「小野寺 子音、ギルドに入らないか? 強制じゃないから断ってくれてもいいし、一時参加でもいい。というか一時参加から完全参加が理想だ」
葵からの急な勧誘発言に理解が追いつかず、混乱した。
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