復讐のプレリュード

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「『炎鬼【えんき】』いきなり過ぎるだろ!? まず理由を説明しないと子音が混乱してるぞ」 葵にギルドになぜ入るように頼んだかの説明をすっ飛ばされた子音は、これは夢だと自分に言い聞かせていた。 「おーい子音、戻ってこーい」 音夜は子音の頬を引っ張ったり、伸ばしたりして弄りながら正気に戻そうとした。 「いひゃい、いひゃいっておひょや」 「ん? 何を言ってるんだ子音?」 「だから……痛いって言ってるのよ!!」 音夜は本当に分からなかったが子音の頬を弄り続け、子音は音夜がわざと惚けた振りをしていると思い、音夜の顔面にビンタをした。 「いてっ! 子音少しは手加減してくれよ!?」 音夜の頬には、くっきり赤く紅葉の跡が熱を持って残っていた。 「ビンタは音の振動を付けてない手加減仕様よ? 本当は振動も付けたかったけど、正気に戻そうとしてやってくれたようだからとっさに止めたけどね」
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