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「辛い現実なのは分かるし、子音の気持ちを考えれてない行動だから無理とは言わない……いや、できない。ギルドに所属して俺のコンビってなると、今はまだ理由は言えないが……『死』が付き纏う可能性が高いんだ。今回ばかりは……こんな理由で勧誘してきたギルドを見返す為に任務を成功させよう、なんて無責任なことは言えないんだ」
子音当人の意思を無視し、音夜を任務に行かせるためだけのためにギルドへ勧誘された子音に対して音夜は説明の中に怒りたければ怒っていい、殴りたければ殴っていいという思いを込めながら言った。
子音も音夜自身が望んだのではないこと、そんな勧誘をするのが嫌だということ、そして……危険な事に巻き込みたくないという音夜の真意に気づいた。
気づいたからこそ子音はもう勧誘への答えが決まっていた。
「……さっきは取り乱したけど答えは決まったわ」
「え!? もう決まったのか!? それで答えは!?」
予想外の早さに葵は驚き、興奮しながら答えを急かした。
「まずは一時的な参加で、その任務や他の任務を通して最終的に脱退か、ちゃんとした参加か決めようかなって思ったんですけど……やっぱりそんな時間のかかる考えはダメですか?」
子音は最初こそはっきり意見を言ったが、最後の方は段々と声が小さくなった。
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