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「紅葉、死者が出るのはあくまで最悪のケースだ。仮に停電が起きても水道は動いているから、水道水を飲むことさえできれば脱水症状の患者はかなり減るはずだ」
音夜のもう一つの推理を聞いた紅葉は落ち着きを取り戻した。
「音夜の推理は分かったけど、次にどこが狙われるのか分からないと対応が難しいんじゃない?」
発電所なんてどこの村や町にもあり、特定するのは困難だと紅葉は思った。
「予想を絞ることは意外と簡単にできたから、後は人員の配置をどうするかだ」
一人で納得して話しを進めようとする音夜を紅葉は慌てて制止した。
「ちょ、ちょっと待って音夜。予想を絞ったってどうやって絞ったの!?」
「まず十中八九敵は例のテロ組織だろうが、今は仮としよう。もしテロで何かを訴えるなら、やり方は派手で人目に着くのを選ぶはずだ。恐怖を与えたいなら余計にな」
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