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すると、一人の男の子が近づいてきた。
『すいません!大丈夫ですか?』
痛みはまだ残るけど、お腹が空いていた私はボールが頭に当たったことなんてすっかり忘れていた。
どうしてボールが当たったのか。
誰が当てたのか。
そんなことはどうでもよかった。
『へっ?』
いきなり謝られたから、何の事だか全くわからず、間抜けな声が出た。
すると琴那が横から小声で
『ボール当てた人じゃない?』
それで自分に謝りに来たということを認識する。
『あっ。すいません。ちゃんと前見て歩いてなかったんで。』
そう言いながら顔をあげると、しばらくフリーズしてしまった。
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