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夏目は変わらずに高島を見続けていた。放課後には誰もいない自宅でキスをしている。だがそれだけだ。 高島は学校では完璧な優等生で、そして夏目に対して惹かれる物がこれ以上無いと言い放っていた。 何をすれば高島は自分を見るのか。興味を持つのか。夏目の頭の中には、常に高島がいた。 見つめていても高島には効かない。キスをしても効かない。高島と言う人間を、夏目は持て余していた。 苛立ちは募り、夜遊びにも拍車がかかった。だが何をしていても、夏目は満たされない。
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