+1 始まり

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ある日、いつも通り学校に行くと、俺を見るみんなの目が変わっていた。 「はよ。どうかしたか?」 「あ。お、おう…」 クラスの中でも、一番仲が良いと思ってた佳幸。目線、そらされた… 「ったく…なんなんだよ…」 少しイラつきながら、自分の席に行くと、机には大量の落書きがあった。 「なんの嫌がらせだよ…」 死ねとか、キモいとか…呆れて眺めてると、教室の反対側からクスクスと笑い声が聞こえた。 「ククッ…あいつ、ショック受けてるぜ?」 「自業自得だろ。」 「だな~!!」 自業自得?俺が何かした? 「どう言うことだよ。」 無意識に口から出た言葉。 「だからー!!お前の自業自得なの!!」 「唯のこといじめといて、関係ないとか思ってんの?」 唯…?誰だ? 「はぁ?いじめなんてしてねぇし。てか、唯って誰だよ。」 「となりのクラスの中沢唯。いじめといて知らねぇとか。ふざけてんの?」 となりのクラス…?違うクラスなんて、ましてや女子の名前なんて、わかるわけない。 「あんた、シラ切るつもり!?唯ちゃんがどんな気持ちで相談してくれたか…あんたにわかるの!?」 このクラスの女子の中で、1・2を争う権力を持つ倉木佳奈。まぁ、あいつに話せば話が広まるのが早い。 「…なんなんだよ…!!」 これじゃあ、学校全体に噂が広まるのは、時間の問題だ。 「覚悟しとけよ…?」 そう呟かれたのは、きっと、気のせいじゃないと思う。 .
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