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平日。学生にはつらいイベントがある。すなわち、学校だ。
正直まだこのまま寝かせてほしい気分なのだかそうもいかない。
眠さと気持ち悪さをこらえてベッドからはい出る。
トントントン
すると、俺がベッドから起き上がるのとほぼ同時に階段を聞き覚えのある足音が上がってくる音が聞こえてきた。
「お、いいタイミングだなぁ。」
俺は瞬時にイタズラっぽい猫のような笑顔を浮かべると、――おそらく昨日めんどくさく、そのまま寝てしまったのだろう。開きっぱなしになっていた棚の中に隠れた。
上がってきた足跡が2階の俺の部屋の前まできてピタリと止まり―――。
「裕人ー!朝だよー!」
朝から元気のいい爽やかな声とともに、ガチャッと部屋のドアを開け、その人物が部屋に入ってくる。
「寝てるのー?いい加減私が起こさなくても起きれるようにならないとダメだよー。」
まったく、もう!といいたげな表情で俺が寝ている(はず)ベッドの布団をめくり上げた。
あれ?
だが、当然ながら俺はそこには居るはずもなく―――。
「えっ?あれっ?裕人?どこ行ったの?」
戸惑う少女の背後からゆっくりと近づいて――。
「バアーー!!」
「きゃああああああああああああっ!」
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