氷帝学園のクイーン

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『け、景吾…お兄様ッ…!!』 「アーン?奏か? こんなところで何してやがる。」 『こ、これは!その…あの…』 「お兄様」これでもう妹は確定だろう。 に、してもまぁたいそうなご家系なこったなぁ… 宍戸はおもわずため息を漏らした。 必死に言い訳をする跡部(…奏?)は今にも泣きだしそうだった。 態度の割に小さな体はガタガタと震えている。 跡部「…ん?」 跡部がふいに得点版へ目をやった。 『ッ!!』 一瞬にして奏の顔が青ざめた。 跡部は少し真剣な顔つきになるとコートへ歩いてきた。 奏の震えは止まらない。 『…わ、私はッ!』 跡部「言い訳はいい。」 跡部に言葉をさえぎられて奏の目には溢れんばかりのの涙がたまっていた。 跡部はそんな奏の前に立つと――― ――優しく抱きしめた。 跡部「…奏。お前が跡部家だからって常にトップに立たなくちゃいけないわけじゃねーんだよ。 …無理するな。」 『――――…う…んッ…!!』 奏はただ泣いた。 多くのギャラリーがいるにもかかわらず。 跡部はそんな妹をただ優しく抱きしめていた。
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