雨降る図書館で

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『…ん…』 クイーン「…!奏!気が付いた!?」 『え!?あ、うん…』 目の前にクイーンがいてちょっとビックリした。 というより私… どうしたんだっけ――… 思い出していたとき、ジャックが来た。 ジャック「お気づきですか、お嬢様。」 『ジャック…』 なんだかいつも通りでホッとした。 ジャック「大丈夫ですか?まぁお茶でも飲んで少し休んでください。」 『あ、ありがとう。』 ジャックは持っていた紅茶とお菓子をテーブルに並べた。 紅茶を入れながらジャックは微笑んだ。 …あ、このお菓子おいしいな。 『このお菓子おいしいね!』 ジャック「…え…?」 ん? なんか私へんなこと言ったのかな…? ジャックは顔を青ざめていった。 ジャック「…そのお菓子はイタリアから取り寄せた、チューンファーネルです…。」 『へぇー…』 わざわざイタリアから… またジャックは心配そうに聞いてきた。 ジャック「…覚えていないのですか?」 『…何を?』 その発言にジャックは戸惑いを隠せなかった。 ジャック「そのお菓子は…チューンは、お嬢様が毎日のように食べていたのに…?」 『…え…?』 こんなお菓子…見たことも食べたこともないはずなのに… いくら記憶をたどっても見覚えは無かった。 クイーン「どういうこと…!?」 キング「嘘…だろ…!?」 その場にいた全員がおもわず呟いた。 つまり…記憶がなくなっている…? 『記憶…!』 思い出した、誰かが私の本[キオク]を盗んで――… ズキンッ!! 『ッ!!』 頭に激しい痛みが走った。 そう、あの時と同じ痛み――… 『…ジョーカー…?』 突然頭にその名前が浮かんできた。 『ジョーカー』誰なの? もしあなたが私の本[キオク]を何の目的で盗むの…? 私にはあなたが… ワカラナイヨ。
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