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「……しかし…」
眉を八の字にし、困り顔を深めるおじさんズ。
おじさん(黄色)のほうは、頭を掻いて困惑を示している。
あまりにも２人が弱った表情をするから、言い出した芹のほうが罪悪感に駆られ出す。
「……無理なら、いいです。
そのかわり、私のことは名前で呼んでください」
あからさまにホッと表情を緩めたおじさん達だったが、続く芹の言葉にまた眉を下げてしまった。
黙ったままの２人に、
「“貴女様”なんて呼ばれ方、嬉しくないです。
私には“芹”って名前があるから」
これだけは譲らないとばかりに、じっと見つめる芹。
先に折れたのは、おじさん(黄色)だった。
「……わかりました。セリ様」
「おい……」
それを止めようとしたおじさん(オレンジ)に、
「だってよ、仕方ねぇだろ？
そうして欲しいって、セリ様が言ってんだから」
「…………」
あっけらかんと笑う、おじさん(黄色)。
それでも暫くの間無言でいたおじさん(オレンジ)も、ついに折れてくれた。
「セリ様。……これでよろしいですか？」
様付けなのは気になるけれど、名前で呼んでもらえたことが嬉しくて、思わず笑顔になる芹。
「はい！
あと、お２人の名前、教えてください」
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