新学期

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さて、少し青葉達の現状について説明しておこう。 春休みを終え、今日は学年が変わって初となる登校日。 始業式が終わり、今は新しいクラスでHRの時間を待ちつつ、まったりとしている状態だ。 ちなみに青葉、詩織、みもねは同じクラスになったが 秋人と夏目は別のクラスになってしまった。 言わずもがな、作者の都合によるものだが。 み「しかしあれよね~結構代わり映えしたわよね~」 みもねが言ってるのはクラスの生徒のことだ。 学年が一つ上がるごとにクラス替えをするわけだが、周りを見ても名前も知らない面々ばかり。 まぁ普通科は6クラスもあるのだから当然といえば当然なのだが。 今年は特にバラけたように思える。 青「確かに知ってる奴が少ないな。2年の時のメンバーで取り分け仲の良かったのは俺達だけかもな」 詩「でも、逆に友達を増やせるチャンスだよね♪」 青「まぁそうかもな」 そうこう話していると、ガラリと正面のドアが開いて担任教師が教室へと入って来た。 それと同時に、バラバラと散っていた生徒らも所定の席に足早に戻った。 ?「あ~…週番はまだ決まっていなかったな。では君、号令を頼む」 教壇立った担任教師がそう指示すると、指名された廊下側の一番前の生徒が「起立」と号令をかける。 礼と同時に一同が頭を下げ、着席すると、教師はコホンと一つ咳ばらいをして口を開いた。 ?「諸君、まずは進級おめでとう。そして私のクラスに配属されたことを嬉しく思う」 この男性のような物言い。 堂々とした態度。 そして凜とした表情と美しい容姿。 こんな女教師、学校内に一人しかいない。 そう、彼女の名は… 麗「自己紹介が遅れたな。この一年お前達の担任となる、波川麗だ。若輩者故、気軽に麗さんと呼んでくれて構わないからな。よろしく頼む」 麗はそう言って小さくフッと笑った。
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