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意味がよく分かりません。
お医者さんでさえ手がつけられないのに、こんな失礼な人がお父さんを助けてくれる?
「……助けるって、どうやってですか?
お父さんは今も苦しんでるんです。
冷やかしだったら私、本当に怒りますよ」
つい、興奮して口調が荒くなってしまいました。
「別に冷やかしじゃない。仕事みたいなもんだな。
嫌だったら構わない」
そう言いつつ、彼はポケットから紙切れを取り出しました。
「ほら。
助けて欲しかったら、今日の22時までにここに電話しろ」
手渡してきた紙切れには彼のものと思われる電話番号……ひょっとして新手のナンパでしょうか?
「後はお前が決めろ」そう言い残して、彼は暗がりの中を歩いていきました。
魚臭いとか、助けてやるとか……。
「意味不明です」
呟いた私の声も暗闇の中に消えていきました。
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