物語の終わりには。

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だから、あたしはやり過ごしてた。 始業式から一週間、二週間と、ヒロムとあたしが外で会わなくなったことなんかお構いなしに日は経って行く。 だけど、心はあたしを動かすのは確かで。日が経つにつれて、学校の中でヒロムの姿を探すことが多くなっていった。 どうってことない、家の近所を自転車で通るだけでも周りを気にした。 あたしがいなくてもヒロムとモモカが廊下で話しているところを見ることが前より苦しくなった。モモカが羨ましくもなった。 「ヒロムくん、全然脈ないよ。元カノってどんだけ可愛いんだろう?見たことある?」って、モモカが残念そうな顔をするときだけ、あたしを少し楽にさせた。
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