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「うるせー」なんてヒロムが言うけど、そのままくるりと布団の中に二人で包まれてしまった。
シングルベッドの狭さに、心臓の音がいつもよりも早く鐘を打つ。少しの酸素不足のせいかもしれない。
何も話さないヒロム。だからかみんなの笑い声とテレビの音だけ聞こえてくる。
しばらくして、「暑い?」って小さな声。
「暑い」
「俺も」
「あたし達、何やってんだろうね?」
「本当だよな」
今の状況の意味不明さに二人して笑ってしまった。
「十分長いよね」
「あいつら本当に計ってんのかな?」
「計ってないと思う。出てみよっか?」
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