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あたしは谷くんなんかより、キスしたことに驚いてヒロムの唇を見詰めてしまった。
「もう一回したい?」
ってヒロムから聞いたことのない甘い声がした。
「えっ?」
ずっとあたしの言葉が吐き出されるまで見つめ続けてる。あたしがヒロムの口元をずっと見詰めていたせいだって気がついた。
なんかドキドキしてるって自分でもよく分かっていた。ドキドキするってことはキスしたいのかな。
「うん」
今にして思えば、その場の雰囲気のせいかもしれない。
ヒロムは初めから、あたしがヒロムに溺れてしまうような雰囲気を作り出すのが上手だった。
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