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何世紀も前のことだ…
様々な科学物質や汚染物が空気中を漂い混ざり合い、それを妊娠中の母体が吸って吸収し、突然変異を起こした子供達が沢山生まれるようになった。
地域や物質の濃度によって、子供達の症状が異なっている。
そして、それを少しでも抑える薬を開発しワクチンとして進行が遅い子供達に投与していった。
見た目には異常は無くなったが、不適合があって亡くなったり、大きな副作用に襲われたりした子供が大半を占めた。
今生きている殆どの人間は副作用を抱え生きている。
…副作用というのは能力のことだ。
能力の種類は物質の種類や濃度で異なり、
副作用は強ければ強い程に高い能力を発揮するが、その度に抑えられていた突然変異の症状は進行が進んでゆき死へと近付いていく。
能力は今や産業、科学、軍事、政治や経済…と人にとって欠かせない物となっている。
だが、使うということは少しずつ症状を進行させることになる。
つまりは…
人類にはもう、破滅しか残されていないのだ。
なのに、人間はあがき続けている。今も争い続けている。
…その先には一体、何があるのだろうか?
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