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「帰りたいかは分からないけど」
「けど?」
「歴史的には沖田さんは結核で亡くなるし、いつかは帰っちゃうってことだよね」
あたしがそういうと亜希はしょんぼりと肩を落とした。
亜希と沖田さんの恋はきっと報われない。
現代の普通の高校生と、歴史上の偉人の恋は誰に知られることなく終わってしまうのかもしれない。
でも、人生においてたった一瞬の出来事だとしても亜希も李久も陽翔もあたしも。
沖田さんがいたことを忘れない。
忘れてはいけないのだと思う。
亜希と沖田さんのために。
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