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涙が流れたところに冷たい風があたる。火照ってる頬にはそれがすごく気持ち良く感じる。 その風もぬるくなってきて、私はブランコを漕ぐのを止めた。 「ねぇ」 誰もいなかったはずの公園に、いつの間にか私と同じくらいの年の女の子がいた。 「どうしたの?どこかいたいの?」 「えっ?」 心配そうに私の側まで寄ってきて、見つめてきた。 「ここが痛いの」 私は自分の胸に手を置き、こたえた。 その子私の手の上に自分の手を起き何かを唱えだした。 「……すよう………むね……」 所々しか聞こえない。 「何をしてるの?」 「ママから教わったおまじない!終わったよ!」
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