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ゆっくり帰っていたはずなのにいつの間にか家に着いていた。
二つ付いている鍵をいつもよりも遅く開けた。
「ただいま」
私は真っ暗な部屋に明かりを点けていく。
やはり部屋には誰もいない。テーブルの上には一枚の置手紙。
ー愛子ちゃんへー
今日は藍子の命日なのであの子のところに行きます。
夕食はいつも通りお願いね。
明日の朝までにはお父さんと一緒に帰ります。
母より
置手紙にはお母さんの丁寧かつ綺麗な字で綴られていた。
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