彫刻家～ 処女作にかえれ～

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「散歩人」 宛名のない手紙を 淋しさと名付けたのは 冬をむかえようとしている 主なき燕の巣でした 遠くで微かに鳴っているピアノを 愛の囁きと名付けたのは 閉じられたばかりの本の静寂でした 眠れぬ散歩人の影が ひっそりと夜風の通り道をいきます 淋しさもピアノの音色も こんなにも優しい夜の 気のせいにして 作 夏休み
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