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ある晴れた一日、一羽のエゾナキウサギは息を切らし岩の上に登り空を見上げていた。
息を切らしているのは、ある肉食獣に追われていたからだ。
やっとの事で逃げ切り岩の上で休んでいるところだった。
エゾナキウサギは疲れと、自分に死が近づいていた恐怖から涙を流している。
エゾナキウサギは自分の足元を見てある事、を思っていた。
「もう逃げ続ける毎日なんてうんざりだ!!」と。
そして涙を振り払いまた空を見上げある事を決意した。
「いつか絶対、僕等のような弱い者を守れるくらいに強くなる!!」と。
そして数年後……。
今、また同じ岩の上にいる。
今でも逃げ続ける日々が続いている。
でも今は一人じゃない。
大切な家族がいる。
守りたい存在……いや、守るべき者達がいる。
弱い者全てをなんて守れないが、せめて自分の家族を守り続けたい。
そう思いエゾナキウサギは空を見上げ、岩をおり、微笑みかける家族の元へと戻って行った。
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