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「まちやがれっ!」
複数の足音。彼女にとってそれは地獄の使者だった。
「(嫌…!来ないで…!)」
必死に逃げても、彼らは追いかけてくる。男達はすぐそこまで来ていた。
「あっ…!」
小さな足が悲鳴を上げ、ばったりと倒れてしまった。
「手間かけさせやがって‥。」
男の一人が、腕を掴もうとしたその時、
ビュンッ
銀色の軌跡が切り裂いた。
「な‥何だっ…!」
「…何をしているの?」
現れたのは、背の高い男だった。
「…ねえ、聴いてんだけど。
聞こえないの?」
男は面倒臭いとばかりに、言った。
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