一章 記憶

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目を開くと一人の男が少女を 見下ろしていた。 「あっ…!」 「大丈夫?具合はどう?」 彼は、翡翠色の瞳を瞬かせる。 「えっと…大丈夫です。 昨日は助けていただいてありがとうございます。」 「どういたしまして。礼儀正しい子だね。君の名前は?」 少女は彼を見つめ返した。 「…わからない。」 「そうなの?…それより僕の事教えてあげる。僕は、沖田総司。新選組の組長だよ。」 「新選組…。」 「…怖い?」 少女は首を横に振った。 「あのね、誰かがね言ってたの。『かっこいいよな?』って。」 「へえ…そう言う人もいるんだ。うれしいかも。 あ、そうだ。君が起きたら連れてくようにって、言われてたんだった。来て!」 「えっ…ちょっと…。」
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