夏の日

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「でも、ダメみたいなんだ。千華さんがそばにいてくれないと……」 大滝はソファーから立ち上がり千華の後ろに立った。 「千華が諦めきれない……。こんな男でごめん。もう一度やり直したい」 「いや」 拒否の言葉に大滝は顔をこわばらせた。 「やり直すなんていや」 振り返った千華は泣いていた。 しかしまっすぐ大滝を見た。 「……また初めから、もう一度最初から一哉さんと恋をしたい」 泣きながら笑顔を見せた千華に大滝は両手を広げ、その腕の中に千華は飛び込んだ。
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