異世界への片道切符

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「てめえら、うっせえんじゃ!?ごらああああああああ」  だった。  師匠だった。それも荒ぶる師匠だった…。  その声に驚いて手を門から離してしまう。  手を掻くがどこにも届かない。真理は、さらにスピードを速めて範囲を広げる。  ここまでか…と、半ば諦めたところで、パシッと何かにうでをつかまれる。  師匠だった。にっこりと笑って、我の手を掴んでいる。  思わず、その笑顔にゾッとする。 「夕飯前には、帰るんだぞ」  そして、ぱっと手を離す。  我は、振汰の落ちた魔法陣に落ちる。 「ぎゃああああああ!?」  そういえば、一度上げてから落とすと、いうのはあの人の専売特許だった…。
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