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目をつぶり、教科書で見た金閣寺と銀閣寺をまぶたの裏に映し出す。
金閣寺はなんとなく思い出せるが、銀閣寺には記憶に靄がかかり階数が分からない。だが、銀閣寺の方が低いイメージがある。
｢佐原～！分かるか？｣
突然、後ろから声をかけられた。クラスメートの田谷中巧だ。
他人の意見に左右されやすい○×クイズでは、あまり話したくはなかった。
｢わかんねぇ、田谷中は？｣
｢多分だけど×だと思うんだよな～｣
首を傾げながら言うため信憑性をまったく感じない。
｢なんで？｣
｢銀閣寺の方が低いイメージがあるんだよね～｣
悔しいが全く同じ事を考えていたようだ。
｢まぁ……そんな感じがするよな。｣
｢佐原、どうする？｣
何故か恐る恐る聞く田谷中。
｢×……にしようか。｣
田谷中も頷き、僕たちは×エリアへと走った。
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