僕の僕に言うよ

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カンカンカンカン―― 僕の耳には、遠くで電車の踏み切りの音が聞こえる。 あれ?遠くで聞こえたと思ったのに……なんだ、こんな近くで鳴ってたんだ。 居た堪れないほどの慨視感。 何故だか、悲しくて、寂しくて………。 何の変哲もないこの空間なのに、いつも、見慣れているはずの場所なのに、ただただ、威圧感だけがここにはあった。 「あれ?」 また疑問。 「まだ鳴っている……なんでだろ」 また深くなる疑問。 踏み切り独特の赤と黒のイルミネーション。 鳴り続ける音。 そこだけを見れば時が止まってしまったような空間に見える。 あ。―――――――― そう気付いてしまった、いや、わざと気付かせたのかも知れない。 電車の線路の真上にただ立つ片目だけやけに燃えるような真っ赤な少女に。 普通ならすぐにでも気付くだろう、だけど、そうさせない何かがありそこには異様な雰囲気が漂ってる。 僕は、とっさに叫んでしまった。
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