恋の詩

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恋の詩

   今日は12月24日。言わずと知れたクリスマスイヴである。  世界中が何となくお祭り気分になるこの日。俺の住む日本では本来の宗教的な意味はなりを潜め、主に恋人達があちこちでいちゃこらする日となっている。  その事について、俺はとやかく言うつもりはない。いや、むしろ賛成だ。  俺も健全な男子学生なのだから、そりゃぁ可愛い彼女といちゃこらしたいさ。  例えばこんな感じだ。  学校帰りに街に繰り出し、二人でお互いのプレゼントを選んだりして、そのあと、クリスマスケーキ代わりのクレープを二人で分け合う。  うん。なかなか悪くないクリスマスイヴの放課後だ。  だが現実は少し違っていた。
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