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「汐ちゃん
溜め込み過ぎるのは
良くないからね?」
「うん…」
「汐ちゃん、こっち向いて」
俯いていた顔を
鮎川ちゃんに向けたら
唇に柔らかいモノが当たった
それは紛れも無く
鮎川ちゃんの唇だった…
唇を離した鮎川ちゃんは
放心状態の俺に笑顔を向けた
「汐ちゃんあんまり無理しないでね?」
そう言って立ち上がり
俺に背中を向けた
去り際に……
『今のは笑顔になる
おまじないだからねっ!』と
照れながら屋敷に入っていった
鮎川ちゃん
自然と笑みが零れた
「さて、俺も仕事に戻らなきゃ」
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