第一章 刹那的

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中学三年で気付いたこと。彼女は僕のクラスの女の子と付き合っていた。“ばいせくしゃる”と言う奴らしい。よくわからない。生産性のないその関係は不毛だ。 もちろんそんなことを言えた口じゃなかったから、言わなかったけど。 僕のクラスの女の子というのは、ルカと呼ばれていた。茶目っ気のあるかわいい感じの子で、でもいつも剃刀とか持ち歩いててちょっと危ない子だった。彼女はルカのどこが気に入ったのか、中学一年からずっと付き合っているらしかった。怖いと思った。
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