prolog

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生徒会連中は転校生にベタぼれで仕事を放棄した。 生徒会を慕っていた連中は嫉妬にかられて転校生を目の敵にし始め、問題を起こした。 風紀委員の奴らはそんな連中の取り締まりにてんやわんやで、学園の運営は放置されっぱなしだ。 …まぁでも俺は 生徒の末端の末端だし? 生徒会も転校生も風紀とも関わるような人間じゃないし? しかも今年高校卒業だしね。 ちょっと学園が荒れたって、最後の一年が騒がしかったなくらいで、大した問題ではないだろう。 そう思った俺はつくづく主役向きじゃない。 やっぱり人生のスポットライトに当たるのは転校生や生徒会連中で、俺はその漏れた明かりを頂戴するか、暗い舞台の端に立っているくらいのことしかしないのだろう。 そんな感じで。 俺の平々凡々な人生は 多少学園が荒れても平々凡々であることにかわりなく。 主要人物と関わることなんてないまま終わるのだろうと。 そう、のんびりと 思っていた、はずだった。
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