はじめての彼女

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僕は自分がよくわからなかった。 人には散々、「巨乳とか邪道」と言ってきたのに、初めてできた彼女は巨乳だった。 たいしてかわいくない。スタイルはよくない。性格はまだ知らない。僕の嫌いなロングヘアー。でも、巨乳だった。そして、決め手は確実にそれだった。 話したこともない女の子に告白されて、わけがわからなくて、でも、断るだろうな自分、とは思った。 けれど、僕が発した言葉といえば、「胸を触らせてくれるなら」だった。彼女がよくわからないという顔をしたのを見て、ようやく自分がなにを言ったのかに気がついた。それで僕は、これが本能なのか、と知った。 巨乳。ブレザーの上からでもわかる膨らみに見事に釣られてしまった。魚の気持ちがわかった気がした。なんともまあ屈辱的だ。 それでも顔のニヤケがとまらない。あの胸が自分のものになったのかと思うとどうしても。格闘ゲームのコントローラみたいに扱ってやろう。片方だけを重点的にぐりぐりして、もう片方は焦らすのだ。そんなことされたら、なんともまあ屈辱的だろう。   冷静な今の心境で、そのときの妄想を振り返ってみると、うん、なんともまあ屈辱的だ。   
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