はじめての彼女

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だからなんだよ、と鼻で笑ってやった。ぜんぜん理由になってないよ。今岡さんが今年度のクイーンであることは、むしろ、彼女がブスであることを意味するじゃん。 それはつまり、お前がブス専であるということだ! 「美少女コンテストなんてギャグみたいなものじゃないか。美少女と銘打っておきながら、選ばれるのはブスばかりだということは、去年のコンテストで嫌というほど味わったからね。でもあれは、さすがの僕でも笑えないギャグだよ」 言いながら僕は、さすがにクイーンになるほど今岡さんはブスではないだろ、と思った。でもすぐに、彼女になったからひいきしてるのか、と思い直した。ああ、やっぱり、かわいくない、なんて遠回しにいうのはやめて、うん。彼女はブスだ。 親友を見ると、親友は言い返す言葉がないのか、悔しそうに顔を歪めていた。せっかくのかっこいい顔が台なしである。 「ああ、でも、お前みたいなブス専からしたら美少女なんだよな」 僕がそう言って笑ってやると、親友はそっぽを向いてすね始める。どうやらこの勝負、僕の勝ちらしい。 勝利の余韻に浸りながら、頭の中ではあの巨乳をどう扱おうか妄想すると、なんともいえない幸福感に包まれた。  これが巨乳の力か! これは負けを認めるしかないよ! でも不思議だ! ぜんぜん悔しくない! これも巨乳の力だとしたら、うわー! 完敗だあ! なんつって。  
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